2010年4月20日火曜日

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5メートル前に歩いている人がいて、5メートル後ろに歩いている人がいて、そのちょうど中間を自分が歩いている。ちょうど小雨が降っていて、傘の下で下を向くと灰色のゾーンで、前の人と後ろの人にはそれは見えないし、見ようともしていない。その両者5メートルの間隔は縮まることも、ましてや遠ざかることもなく、残酷な距離感を保ったまま、切れそうにもない線でその点と点を結ぶ。黒い点と白い点とが無数に灰色の点を取り囲んでいて、それを美徳と捉えるか、孤独と捉えるかの答えを灰色の点はかなり昔から知っている。その黒の点の中にも白から黒にかけての段階のものがあって、それを取り込んで線と線で結ぼうとするのだけれど、結局は黒は黒でしかなく、美徳の灰色はそれを認識しようとせず、孤独の灰色は黒い点を再び5メートル先の点に引き離そうとする。

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